仮締切FPS工法 特許第6664682

フロート式プラットフォーム(スライド機能)を用いた工法 特許第6664682

特許第6664682

(  F  P  S  )

概要

  • 1. 水中既設橋脚、護岸、水門等の補強工事においてライナープレート、その他の資材を用いた仮締切を行う場合、仮締切枠の現地組立作業には潜水士による水中組立、台船等で橋脚周りにプラットフォームを組んで行うのが一般的です。

  • 2. 新開発のフロート式プラットフォームは、橋脚周りに仮締切材の組立作業に必要なプラットフォームを最小限のスペースで設置出来るように、小型フロートを橋脚形状に合わせた配置を可能にした工法です。

  • 3. 仮締切 FPS 工法は、コスト縮減、省資源、省人化、品質の向上、環境に配慮した工法です。

特徴

  • 1. フロート式プラットフォームの 2 種類の形状(矩形□、三角形▽)を組み合わせる事で橋脚の形状(円型、小判型、矩形型)に合わせて設置できます。

  • 2. 環状のプラットフォームに4箇所でスライド機能を持たせる事により、プラットフォームを分離する事なく拡張・収縮する事が出来、ライナープレートの設置が簡素化します。

  • 3. 既設橋脚側面にスペーサー(ローラー付)を複数設置する事により、プラットフォームの動揺を吸収・抑制することで安全にライナープレートの組立が出来ます。

  • 4. プラットフォームの設置・撤去の作業時間が短縮します。

  • ・フロート式プラットフォーム(スライド機能付き)
    2300×2000×750(単体)

  • ・三層構造

    • - 作業床(プラットフォーム)
    • - スライド装置
    • - フロート台船

施工フロー・概略図

吊足場・吊治具設置

  • ・吊治具取付用の吊足場を橋脚周りに設置する。
  • ・吊治具を任意の位置にアンカーボルトで固定する。
  • ・吊治具に電動チェンブロックを取付ける。

フロート式プラットフォーム設置

  • ・橋脚周りの側面にフロート式プラットフォームの動揺を抑えるスペーサーをアンカーボルトで固定する。
  • ・スペーサーに沿わせてライナープレート組立用のフロート式プラットフォームを組立てる。

ライナープレート組立

  • ・フロート式プラットフォーム上にてライナープレート・補強リングを環状に3段(1.5m)程度に組立てる。

ライナープレート吊上げ+ プラットフォーム拡張

  • ・電動チェンブロックのフックを補強リングの任意の位置に設置した吊環に掛ける。
  • ・約20㎝吊上げ、フロート式プラットフォームのスライド金具を規定の長さまで伸ばし拡張する。

ライナープレート吊下げ

  • ・フロート式プラットフォームの内側を環状のライナープレートを吊下げて降下させ、フーチング上に据付ける。

ライナープレート据付+止水コンクリート打設

  • ・縦梁・切梁を所定の位置に取付ける。
  • ・止水コンクリート用型枠を50㎝内側に固定する。
  • ・フーチング上に差し筋を樹脂アンカーで打設する。
  • ・水中不分離コンクリートを50㎝の高さで打設する。

プラットフォーム縮小+ライナープレート組立

  • ・フロート式プラットフォームのスライド金具を縮めてスペーサーに沿わせる ように縮小して固定する。
  • ・再度、ライナープレートを3段(1.5m)程度組立てる。
繰り返し工程
※ライナープレートの設置高さにより複数回繰り返す。

プラットフォーム拡張+ライナー水中接続

  • ・電動チェンブロックのフックを補強リングの任意の位置に設置した吊環に掛ける。
  • ・約20㎝吊上げ、フロート式プラットフォームのスライド金具を規定の長さまで伸ばし拡張する。
  • ・既設のライナープレートの天端面と吊下げた下端面の距離が約10㎝程度で一旦止めてダイバーの合図により降ろして水平接続を行う。

縦梁・切梁取付

  • ・ライナープレートの接続が終了して規定の高さまで組上がれば縦梁・切梁を所定の位置に取付ける。

ドライアップ、仮締切設置完了

  • ・仮締切枠内に水中ポンプを据付けて排水する。
  • ・排水終了後、常時排水用のポンプを据付ける。
  • ・吊金具を撤去する。
  • ・フロート式プラットフォームとスペーサーを撤去する。

ライナープレート組立 詳細図

ライナープレート気中組立

  • ・フロート式プラットフォーム上のライナープレート組立ラインを予めマーキングする。
  • ・マーキングのライン上でライナープレートを3段目まで環状に組立てる。
  • ・電動チェンブロックを補強リングに玉掛けして約20㎝吊上げる。

フロート式プラットフォーム拡張+ライナープレート据付

  • ・フロート式プラットフォームのスライド装置を作動させ拡張する。
  • ・電動ブロックを作動させフーチング上にライナープレートを据付ける。
  • ・ライナープレートの全体のレベルを計測して所定の位置、高さを調整する。

ライナープレート据付+止水コンクリート打設

  • ・縦梁・切梁を所定の位置に取付ける。
  • ・止水コンクリート用型枠を50㎝内側に固定する。
  • ・フーチング上に差し筋を樹脂アンカーで打設する。
  • ・水中不分離コンクリートを高さ50㎝で打設する。